【概要】
南大阪を中心に2025年時点で郊外型喫茶店13店舗を直営する桜珈琲。店舗販売やネット通販まで幅広く事業を展開しています。過去には、全体の販促支援を阪急阪神マーケティングソリューションズにご依頼いただき、ECサイトのリニューアルや商品開発、パッケージデザインの見直しなど、生活者とのタッチポイントの最適化を図りました。
桜珈琲では、自家焙煎珈琲豆からパン、生菓子に至るまで、すべての商品を自社で開発・製造・販売する徹底した自社一貫体制を強みとしています。しかし、扱うカテゴリーが多岐にわたるがゆえに「商品開発時のデザイン制作や評価において統一された判断基準がない」という課題が顕在化していました。このようなブランドマネジメント上の課題を根本から解決するため、阪急阪神マーケティングソリューションズは従業員参加型のブランディングワークショップを提案。「提供価値(ブランドコンセプト)」と「企業の人格(ブランドパーソナリティ)」を言語化し、企画やデザインにおける共通指標を持った評価体系の構築と、運用の自走化を支援しました。
■関連ページ
桜珈琲 ECサイトリニューアル
https://hhms.co.jp/projects/sakuracoffee-ecsite/
ECサイトリニューアルなど、生活者とのタッチポイントを見直したことで売上げが2倍に
https://hhms.co.jp/projects/sakuracoffee-webmarketing/
【アウトプット】
・論理的かつ段階的に共通認識を積み上げる、全4回のワークショップ構成
ブランディングに関する議論は感情論や抽象論になりがちです。それを防ぐため、着実に共通認識を積み上げ、論理的に進行できる構成となるようワークショップを組み立てました。全体を4回に分け、Roundごとにテーマを絞ることで、短時間で集中して議論しながらアウトプットの質を維持することを目指しました。
Round 1 前提の共有と資産の言語化
まず「私たちは何者か(資産)」という内部の事実を明確化し、ワークショップ自体の土台を作成。ブランドマネジメントの重要性を理解しながら、企業の持つ強みを言語化しました。
Round 2 ニーズとブランドコンセプトの仮説構築
「世の中や顧客は何を求めているか」という外部環境に対する解像度を高めるため、顧客インサイトや社会課題を分析。企業の資産と市場ニーズを統合し、提供すべきコンセプトの初期仮説を構築しました。
Round 3 ブランドコンセプトの確定とブランドパーソナリティの方向性
内部と外部の事実を統合し、「私たちが提供すべき価値」をコンセプトワードに落とし込み、策定したコンセプトにふさわしいパーソナリティの方向性について議論を開始しました。
Round 4 ブランドパーソナリティとデザイン指針の策定
定めたコンセプトを、具体的な行動指針(人格)と視覚表現(デザイン)に落とし込み、パーソナリティを構成するキーワードの考察と策定を行いました。
・自社の強みと顧客ニーズを統合したブランドコンセプトの策定
桜珈琲のブランドコンセプトは、プロジェクト全体を通して顧客のニーズと企業の強み(卓越性)を結びつけることによって策定されました。併せて、ブランドの目指す姿を明文化したブランドステートメントも策定し、コンセプトをより具体的な言葉で紐解くことで、社内におけるブランドへの深い理解と、社外に向けた共感性の高いメッセージ発信の両立を可能にしました。これらのアウトプットは単なるスローガンに留まらず、社内の意思決定や行動を律する「共通の判断軸」として機能します。例えば、新たな企画やデザインを検討する際、策定したコンセプトを起点とした問いを立てることで、あらゆるタッチポイントにおいてブランド体験の一貫性を担保することができます。
・コミュニケーションの基盤となるブランドパーソナリティの定義
ブランドパーソナリティとは、ブランドの醸し出す雰囲気や世界観を擬人化したものであり、顧客との関係性を構築するコミュニケーションの土台となるものです。今回のワークショップでは、この概念を実務レベルまで深く浸透させるため、属性、服装、話し方、価値観、思考様式など10項目にわたる詳細な人格を設定。顧客から信頼され共感を呼ぶための「ブランドの振る舞い」を明確な指針として落とし込みました。
【当社の担当領域】
・ワークショップの企画運営、ファシリテーション
・「ブランドコンセプト」と「ブランドパーソナリティ」の策定
・デザイン時のチェックシート策定
【効果・成果】
・ワークショップでプロジェクトメンバーが自ら導き出した「提供価値(ブランドコンセプト)」と「企業の人格(ブランドパーソナリティ)」を実務へと反映させるため、チェックシートを制作。 新たにデザインを企画・制作・評価する際の共通指標としました。すでに運用を開始しており、感覚値に頼らない客観的なデザイン評価体系を構築しました。
・自社のアイデンティティを深く掘り下げるプロセスは、ブランドの言語化に留まらず、チームの結束力向上や意識改革といったインナーブランディングの側面でも高い評価をいただきました。



