水族館の事例から見る!来場者の多様なニーズに応えるイベント企画や集客施策 - 阪急阪神マーケティングソリューションズ

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水族館の事例から見る!
来場者の多様なニーズに応えるイベント企画や集客施策
2024.07.24

水族館の事例から見る!来場者の多様なニーズに応えるイベント企画や集客施策

近年、観光業界は政府や地方自治体の観光振興策や消費者ニーズの多様化など、多岐にわたる要因によって競争環境が一層厳しさを増しています。水族館に限定してみると、日本には120以上の水族館があり、国土面積あたりの水族館数は世界一。「水族館大国」とも呼ばれています。かつては「海の生物を見てみたい」というニーズを満たすための最適な手段は水族館に行くことでしたが、現代では動画やWebメディア、SNSなどでも良質な情報をすぐに得られるようになりました。

そのため「見る」「知る」というニーズが来館目的の主流だった時代とは異なり、時間と費用を使って足を運ぶ場所に対しての期待値は上昇。「体験」「写真映え」など来館目的も多彩になり、その場でしか経験できない特別な時間を求めるようになっています。さらに、水族館はもともと「楽しむための観光施設」という側面だけでなく、生物多様性の大切さを伝えていくための場所として重要な役割を担っていますが、SDGsなど環境問題に対する関心の高まりに伴い、「教育」「学び」などのコンテンツに対する需要も、これまで以上に高まっているといえるでしょう。

また、昨今ではプロモーション手法の多様化により、Web媒体やSNSなどで定期的に情報を発信して話題性を創出することで、近隣に住む方や直近で観光予定のある方だけでなく、潜在顧客に対しても水族館の認知を広め、中長期的な時間軸での来館意欲を高めることも可能となりました。「消費者は水族館になにを求めているか?」というニーズを的確にとらえ、ほかの水族館と差別化できるブランディング戦略や、SNSで話題となるイベント企画などによる高度なマーケティング戦略が必要となっています。

当社では水族館を運営するクライアント様に対して、ブランディングにつながるようなイベント企画や、来館を促すプロモーション戦略、各種クリエイティブ制作など、消費者のニーズをとらえて、来館を促すためのサポートを行っています。こちらのページでは水族館だけでなく、ほかの観光産業にとっても参考となるようまとめていますのでぜひご確認ください。水族館コンテンツのトレンドやオンラインで水族館を盛り上げる方法もご紹介しています。

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水族館のコンテンツ企画、集客施策に関する当社事例

「イベント・館内プロモーション企画」の事例

冒頭に記載したとおり、観光産業自体の競争が厳しさを増していることや、消費者のニーズが多様になっていることで、水族館をはじめとした観光施設はブランディングや他施設との差別化を行う必要性が高まっており、潜在層に対しての認知拡大施策はもちろん、再来館を促す施策、SNSなどでのつながりの強化など、マーケティング戦略全体を強化する傾向にあります。

その中でも来館の動機付けや興味喚起の手段として「イベント・館内プロモーションの企画」は、施策としてとても重要です。こちらは当社にイベント・館内プロモーションの企画をご依頼いただいた事例をご紹介しています。来館意欲が高まる企画であることはもちろん、水族館のコンセプトや思いを反映させ、中長期的なブランディング戦略につながることも意識した企画作りを実施しています。

3種のチンアナゴたちになりきって記念日をお祝い!すみだ水族館「なりきり!チンアナゴ」イベントを企画提案
client : オリックス不動産株式会社 すみだ水族館
https://hhms.co.jp/projects/sumidaaquarium-narikiri_chinanago/

「チンアナゴの日といえば、すみだ水族館」という認知のさらなる拡大や、「チンアナゴのコア層だけでなくライト層にも興味を持っていただきたい」「チンアナゴの生態をより多くの方に知ってもらいたい」という課題解決に向けて、「なりきり!チンアナゴ」というコンセプトで、来館者自身がすみだ水族館で飼育するチンアナゴ、ニシキアナゴ、ホワイトスポッテッドガーデンイールの3種になりきって館内を巡るイベントを企画しました。

3種のチンアナゴたちになりきって記念日をお祝い!すみだ水族館「なりきり!チンアナゴ」イベントを企画提案

京都水族館 集客施策“ペンギンの換羽” 館内プロモーション
client : オリックス水族館株式会社
https://hhms.co.jp/projects/kyotoaquarium-pengin/

年に一度、5月上旬から7月下旬にかけて、全身の羽が新しく生え変わる“換羽”を行う京都水族館のケープペンギン。「ペンギンにとって大切な、この時期ならではの魅力を伝えたい」。そんな想いから今回の企画は生まれました。換羽中のペンギンの姿をファッショナブルなビジュアルと映像で発信したほか、飼育スタッフの皆様にも協力いただき秘蔵写真パネルやお客様参加型のフォトコンテストを展開しました。

京都水族館 集客施策“ペンギンの換羽” 館内プロモーション

京都水族館 冬の集客施策“ふゆ恋すいぞくかん”
client : オリックス水族館株式会社
https://hhms.co.jp/projects/kyotoaquarium-fuyukoi/

冬の季節を迎えた水族館ならではの魅力を作り、集客スキームを生み出すための施策をご提案しました。「いきものへの親しみや飼育スタッフの愛情を通じて、お客様があたたかい気持ちになれる空間にしたい」との想いから“ふゆ恋すいぞくかん”と名付け、ターゲットであるカップルをモデルに物語仕立てのビジュアル&動画を制作、SNS広告配信まで手がけました。

京都水族館 冬の集客施策“ふゆ恋すいぞくかん”

「来館意欲を高めるための集客施策」の事例

こちらは期間限定イベントや水族館自体の認知拡大を目的に、水族館の集客支援を実施した事例です。企画を知ってもらいたいターゲット層や課題などをヒアリングさせていただき、水族館のファンの方はもちろん、来館実績のない潜在顧客に向けても興味をもってもらえるよう、プランニングを実施。インフルエンサーの活用や動画での訴求など、さまざまな工夫を行いながら、来館を促進しています。

ニフレル「あなたも愉快な生きものだ!展」来館促進プロモーション!TOKKへの掲載やSNS施策を展開
client : 株式会社海遊館 ニフレル事業部
https://hhms.co.jp/projects/yukainaikimono-promotion/

「あなたも愉快な生きものだ!展」の認知拡大・来場促進施策として、ターゲットを、ファミリー層だけでなく今後もニフレルの企画展に興味関心を持っていただけそうな層に設定してプランニングを行いました。具体的な集客施策として、阪急沿線からの来場者の促進を見込んだ「阪急沿線情報紙TOKK」での編集タイアップを提案。TOKK読者モデルの親子4人のご家族で撮影し、子育てママ層へ向けて発信しました。

ニフレル「あなたも愉快な生きものだ!展」来館促進プロモーション!TOKKへの掲載やSNS施策を展開

巨大アート作品「WONDER MOMENTS」をフックに、Z世代へのSNSプロモーションを実施
client : 株式会社海遊館 ニフレル事業部
https://hhms.co.jp/projects/nifrel-promotion/

周辺エリアのお客様からの施設認知度は9割を超えていましたが、20代以下の若年層の認知が低いことに課題が。そこで、「まだニフレルに行ったことがない、Z世代(18歳~20代の男女)」をターゲットに、ターゲット層の情報収集ツールであるTikTokを使ったプロモーションを提案しました。今回は、ニフレルの象徴である巨大アート作品「WONDER MOMENTS」のリニューアルをフックに、2名のTikTokerをアサインしプロモーションを展開。2名のアカウントから「WONDER MOMENTS」の魅力を発信しました。

巨大アート作品「WONDER MOMENTS」をフックに、Z世代へのSNSプロモーションを実施

京都水族館新展示エリア「クラゲワンダー」
client : オリックス水族館株式会社
https://hhms.co.jp/projects/kyotoaquarium-kuragewonder/

2020年7月にリニューアルオープン、西日本最多の20種以上5,000匹のクラゲを展示するエリア「クラゲワンダー」の魅力を伝えるPR動画を制作。まるで会場を散策しているような気分が楽しめる内容です。他にも、クラゲの魅力を楽しく学べるコーナーの展示パネルの企画・制作も手掛けました。

京都水族館新展示エリア「クラゲワンダー」

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ニーズの多様化とともに進化する
水族館コンテンツのトレンド

ニーズの多様化とともに進化する水族館コンテンツのトレンド

近年、水族館という特別な空間を活かした独自性のある企画がさまざまな施設で行われています。SNSなどで話題になっている様子を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。こちらでは、水族館で近年トレンドとしてよく見られるようになったコンテンツやイベントの特徴をご紹介しています。

1 最新テクノロジーを活用した空間づくり
VRゴーグルを使い深海の世界を体感できる展示や、AR(拡張現実)技術を使用した展示など、テクノロジーを駆使したイベントを開催する水族館が増えました。照明や音響効果を駆使して展示にアート要素を取り入れ、インスタレーションとして楽しんでもらうなど、水族館の非日常的な雰囲気を最大限活かした空間を提供するケースも見られるようになりました。

2 「見る」「知る」をその場だけの特別な体験に
情報だけならWebや動画コンテンツで簡単に得ることができる時代となったため、水族館に限定せず、昨今の観光業界全体では「体験型」のコンテンツがトレンドです。ダイビング体験や餌やり体験、触れ合いプログラム、バックヤード見学、ガイドツアーなどの定番コンテンツはもちろん、夜間だけの特別なライトアップやプロジェクションマッピングなど、水族館への来訪そのものがその場だけの特別な体験となるよう、さまざまな工夫が行われるようになりました。

3 ターゲットを明確にした期間限定イベント
かつて水族館で企画されていたイベントは、季節や特定の生物に焦点を当てたものが主流でしたが、近年はキャラクターやアーティストとのコラボレーション、過去に例がなかった切り口での斬新な企画、参加型イベントなど、ユニークな企画が行われ、SNSでも頻繁に話題になるようになりました。水族館に訪れる顧客層は、子どもと楽しむ家族層やデートスポットとしての需要だけでなく、昨今では外国人観光客や撮影スポットとして訪れる方、今後増加するであろうシニア層など、広がりを見せています。コンテンツやイベントを検討する際に、全員が楽しめるコンテンツも必要ですが、ターゲットを明確にすることで、水族館にあまり行く機会のなかった潜在顧客に対して興味を持ってもらうためのきっかけを創出することにつながります。

4 ワークショップなど「学べるイベント」の充実化
昨今の水族館では、ワークショップや教育プログラム、参加型のクイズやゲーム形式の学習コンテンツなど「楽しみながら学べるイベント」が充実する傾向にあります。ひとつの理由として社会全体における環境問題への関心の高まりが挙げられます。水族館はエンターテイメントやレクリエーション施設としてだけではなく、環境問題や生物多様性の大切さを伝える場としての役割も担っています。多くの水族館が学校の学習指導要領と連動した教育プログラムを提供しており、学校教育の一環としても利用されています。

5 水族館独自の魅力を活かして、リラクゼーションや健康促進の場に
水族館に癒しの効果を求める方は昔から多くいらっしゃいますが、水族館独自の魅力である「静かで薄暗い空間」「水や魚のゆったりとした動きから得られるリラックス効果」を最大限活かしたコンテンツとして、最近では水槽の前で行うヨガやピラティス、瞑想などのプログラムを行う水族館が増えました。早朝や夜間などなど、本来であればオープン前、オープン後の閉館している時間帯を有効活用している点も特徴です。

6 地域とのつながりを強化し、地元の方が繰り返し訪れたくなる場に
水族館は、かつてから地域振興という役割を担っていましたが、近年ではその役割がさらに拡大しています。地元住民が環境保全に関われるようなコミュニティーや、ボランティアとして水族館の運営に参画できるような仕組みなど、遠方から来館した観光客に楽しんでもらう施設としての役割だけでなく、地元住民が繰り返し訪れたくなる特別な場所となるような関係性づくりや取り組みが盛んに行われています。

オンラインで水族館を盛り上げる方法とは

オンラインで水族館を盛り上げる方法とは

最近では、実際に来館して水族館を楽しむだけでなく、SNSなどのオンライン上でもさまざまな情報が発信されており、遠方から海の生物たちとの距離を縮め、ファン化を促すことができるようになりました。また、来館時にアプリなどを活用することでさらに娯楽性と利便性を高めるなど、Webやデジタル媒体を活用した取り組みも盛んに行われる傾向があります。こちらでは、Webやデジタル技術を活用し、水族館をさらに盛り上げる方法を挙げています。

1 SNSや動画プラットフォームを活用し、ファン化を促す
YouTubeやInstagram、X(旧Twitter)などのSNSで飼育員の視点ならではの魅力的なコンテンツを定期的に発信することで、水族館自体や水族館の生物に対しての愛着が高まります。生物たちを見て楽しむだけでなく、飼育員さんの人となりや考え方を知ることができるのもメリットのひとつといえるでしょう。コロナ禍においては、多くの水族館がオンラインでのバーチャルツアーやライブ配信を実施するようになりましたが、Instagramなどでの定期的なライブ配信は、潜在顧客と定期的な接点を創出するための手段として定着しました。

2 オンラインで参加できるイベントの開催
来場者が水族館で撮影した写真を特定のハッシュタグをつけてSNSで共有するフォトコンテストを開催し、優秀作品には賞品や特典を提供するなど、写真投稿をフックとしたイベントが定番化しています。来館した方の満足度をさらに高めるだけでなく、投稿者のフォロワーなどにも情報を発信することができるため、来館を促進する施策としても効果的な手法です。

3 スマホアプリとの連携で、娯楽性や利便性を強化
「ビーコンなどの位置情報測定端末と連動させ、展示やショーの解説を表示」「スマートフォンのカメラを水槽の生物にかざすだけで、瞬時に生物名と解説を表示」「AR(拡張現実)を活用してスマホ画面上で生物の情報表示」など、スマホアプリと連携した施策は水族館ごとに特色があり、デジタル技術の進歩とともさまざまなサービスが提供されています。また、ただ利便性を高めるだけでなく、回遊することでバッジが取得できる機能など、ゲーム感覚で水族館を楽しめる機能も搭載されているケースがあります。アプリを活用してもらうことで、来館者のデータを蓄積することができるため、今後のマーケティング施策に活かせるメリットもあります。

4 ターゲットに合わせて集客施策が多彩に
現在は来館を促す集客施策として、Web広告などデジタル領域の施策を実施することが定番となりました。動画の活用はもちろん、イベントと親和性が高いインフルエンサーを起用した施策など、ターゲットに合わせて手法も多様化しています。当社においても水族館の集客施策は多種多様な事例があります。

イベント企画やプロモーション施策は当社におまかせください

当社は水族館以外にも、商業施設や自治体など幅広い業種のイベント企画・運営実績がございます。イベントを企画するだけでなく、事前のリサーチ、当日のイベント運営、参加意欲の高まるキャンペーンの検討、特設Webサイトの制作、モデルやインフルエンサーのキャスティングや撮影・動画制作、集客に向けたWeb広告・交通広告の出稿など、各プロモーション施策まで一気通貫で承っております。お気軽にご相談ください。