自治体のフェアやイベントを成功させるポイント
フェアやイベントは、自治体が県外での認知を高めるために、とても有効な施策です。冒頭に記載した通り、シティプロモーションにはすでに約30年以上の歴史があるため、これまでに行われてきたフェアやイベントに関するさまざまな成功事例やノウハウを簡単に知ることができます。
工夫を施された多彩な企画が長年にわたり頻繁に行われているということは、消費者にとっては目新しさがなくなり差別化が難しくなっているということでもあり、フェアの目的を明確にすることや、事前リサーチ、ターゲットや開催場所の選定、コンテンツ企画などを、より戦略的に行うことが必要となっています。こちらではフェアやイベントを成功に導くためのアイデアやポイントを記載しています。
1 1度の体験で付加価値を与える
ただ商品を並べて購買を促進するだけでなく、1回のフェアに対する付加価値をより高めるような取り組みは、かつてから盛んに行われています。伝統工芸の制作過程を体験できるワークショップや、地域特有の食材を使った料理教室、LINEアプリなどを活用したスタンプラリーの開催など、イベント自体をより楽しんでもらうための参加型企画も、定番コンテンツからデジタル技術を活用したものまで多彩になりました。
フェアやイベントによるリアルな場での交流は、多くの人々とダイレクトに接点を持つことができるため、特産品などを地域イメージと結びつけブランド化に導き、関係人口を増やすために有効な施策です。いっぽうで、多くの自治体が頻繁に取り組みを行ってきた歴史があるため、消費者側の期待値も上がっており、話題性を高めるには、目的やターゲットに合わせたユニークな企画力が必要となっているでしょう。
2 伝える側が一体感をもち、長期的な目線で取り組む
深い理解や共感を醸成するために、まずは市内の事業者や市民が、シティプロモーションの取り組みに対する理解を深めて自分事化できるよう、ブランディングを実施することが重要です。伝える側が一体感を持つことで、より強いメッセージが受け取り手に伝わるでしょう。
また産業振興と観光、移住促進など、自治体内に横たわる縦割りの仕組みを取っ払い、点でしかないプロモーションを面にして育て上げることが、長期的に多くの人の共感につながると考えています。当社では長期的な視点で成果につながるプロモーション施策をご提案しています。
3 インバウンド需要への対策を行う
今後も訪日外国人観光客の数は増加すると見込まれており、インバウンド需要に対応していくことが必要となっています。外国人観光客が多く行きかう場所でフェアやイベントを開催する場合、情報伝達に関する障壁が発生する可能性があります。Webサイトやパンフレット、チラシなどにおいて、多言語に対応した制作を行うことはもちろん、Wi-Fi環境の整備、キャッシュレス決済の導入など、外国人観光客も参加しやすい環境を事前に整えておくとよいでしょう。またオンライン上の購買促進として、越境ECを同時に立ち上げておくこともおすすめです。
4 ECサイトと連動させる
フェアやイベントに併せてECサイトを開設することも重要な施策のひとつです。フェアの会場を訪れることができない人でも地域の商品を購入できることはもちろん、フェアの来訪者が改めてサイトにアクセスし、購入するケースもあるでしょう。オンライン上での販売は、顧客に関するさまざまなデータを集めることができるため、今後のマーケティング施策に生かすこともできます。
5 特別メニューや限定商品の開発を行う
手に入れるだけならECサイトなどで手軽に購入できる時代になったからこそ、地元の事業者や店舗と協力してその場だけの特別な商品やメニューを提供することでフェアへの来訪意欲を高めます。当社においても、フェアで開催する料理教室のメニュー開発サポートなどを実施した事例があります。
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